生物学研究者の言いたい放題ブログ

とある大学の生物学研究者が書きたいことをひたすら書くブログ

ライフイベントとかライフワークバランスとか2

男性研究者は直接的な妊娠、出産がない。しかし結婚と子育てというライフイベントはある。これらのライフイベントがどう研究に影響するのか?ちなみに自分の場合、嫁さんは専業主婦なのでそのつもりで読んでいただきたい。

まずは結婚。実体験からも周りを見ていても、結婚によって確実に研究に割く時間が減るということである。事情は各家庭により様々だが、自分の場合はやはり嫁さんとの時間は大事にしたい。稀に独身時代と何も変わらない男性もいるが、離婚率は高い気がする(統計学的なデータはないが、少なくとも自分の分野ではそれなりのn数がある)。

そして嫁さんの妊娠と出産、子育て。これで研究に割く時間が減らない男がいるのだろうか?自分の場合は妊娠が分かった時点で自分で掃除洗濯など家事をする時間が増えた。さらに子供が産まれてからはそれらに加えて料理をすることも時々あったり、お風呂やその他の世話、さらに遊んだりと研究に割く時間はちょっとびっくりくらい減っていった。専業主婦でこれなので、共働きだったらもっと大変なのだろうか?それとも保育園に預けることになるからそこまで変わらないのだろうか?

自分の適当な感覚では、独身時代に研究に費やしていた時間を100とすると、結婚で80になり、嫁さんの妊娠で70、子供が産まれてからは60以下になった。もちろん自分も日々成長しているので費やす時間が少なくなっても効率は良くなり、研究成果という観点からはそこまで劇的に落ちた感はない。しかし、今独り身だったら2倍くらいの業績は出せるかもしれないと思うことはある。それでもやっぱり子供がいると楽しい。あとは○○時までに帰らないといけない、○○日は家族と出かける等々、時間の制約があるおかげで仕事の効率はかなりよくなっている気がする。質は知らない。

自分の経験から助言できることがあるとすれば、出産等を控えているのであれば「出産前に死ぬほど実験に取り組み出産後にじっくり論文を書く」というつもりで、ということくらいだろうか。

ちなみに専業主婦だと経済面では辛い。私のポジションと年齢では所属大学の賃金は安く、本当に辛い。

以上。