生物学研究者の言いたい放題ブログ

とある大学の生物学研究者が書きたいことをひたすら書くブログ

仮想Windows in Macと研究

前回の記事があまりに長く過ぎるのも何なので、似たような記事連投。Macと仮想Windowsの話。

前回、自分はMacWindowsの両方を使っていると書いたのだが、そのMacには仮想Windowsが搭載されている。環境は下記の通り。

MacBook Air (Mid 2011)

CPU: Core i7 1.8GHz
メモリ: 4GB
SSD: 256GB
OS: OS X El Capitan 10.11.3

仮想OSソフト: Parallels Desktop 11 for Mac 11.1.3
仮想OS: Windows 7

余談になるが、改めて書いてみると、このMacBook AirParallelsWindows 7とかなり高い買い物だった。それでも自分の欲求を満たしかつ経験値を上げ、かつ未だに現役で十分実用に耐えうるということで、我ながら非常に良い買い物だった(と満足させている)。

そもそも何故仮想WindowsMacに入れようと思ったのか。当時のラボでは初めてMacをまともに使用し、そのWindowsとは違う使用感からMacを使ってみたいという欲求がMaxに達していた。またMacBook Airのかっこよさに惚れ、これをスタバで使ってドヤしたいという欲求もMaxに達していた。一方で買い換えるのであれば今までのソフトウェア資産やデータを生かすためにもWindowsが必要である。すべてMacに移行することによって失うものも少なくはなく、そのようなリスクは犯したくなかった。選択肢としては、

  1. MacBook Airの最安モデルを購入し、それとは別にWindowsの安めのPCを買う。
  2. MacBook AirのオプションをMaxにして、仮想OSとしてWindowsを搭載する。
  3. MacBook AirのオプションをMaxにして、Bootcamp(下記参照)でWindowsを搭載する。

欲求はMaxに達していたため、既にMacを買わないという選択肢はなくなっていた。さて、いきなりBootcampという言葉が出てきたが、MacはBootcampという機能を用いてWindowsを別OSとして一台のコンピューターとして搭載することも可能である。その場合は標準機能を使うため、Parallelsを買う必要も無く、懐にも断然優しい。しかし、仮想Windowsにしたのは単純にMac←→Windowsの行き来が面倒だという理由のみである。今ではその選択をほめたい。簡単にMacで仮想Windowsを動かすことの長所短所を書いていく。

長所

  • とにかくOS間のデータの動きが楽。
  • フルスクリーンで使えば、ほぼWindows
  • 使用するOSの移動も楽なので、MacWindowsが両方必要な作業がはかどる。
  • コンピューターに詳しく無い人に話すとすごい人だと思われる。

短所

  • 電池の消耗が激しい。
  • ABIの純正ソフトSequence scanner 2.0がインストールできない(これはCPU自体の問題かもしれないが...)!
  • OSをアップデートしたら旧バージョンのParallelsが使えなくなり、Parallelsの有料アップデート版を購入する羽目に。
  • Time MachineでWindowsの環境のバックアップができなかった。
  • 研究者で同じようにMacを使っている人がいないため、問題解決しにくいことが多々ある。


何気にSequence Scannerがインストールできないことが大打撃である。もちろん代替ソフトも色々知っているのだが、10年以上使用しているとソフトを変えるも億劫である。

もしMacWindowsかを迷っている研究者がいれば、仮想OSという手段を検討していただきたい。もちろん、質問コメントも大歓迎である。

ちなみにVirtualBoxという無料ソフトも選択肢に入っているのだが、学生でもないので金の力に任せてサポートのある有料ソフトにした。しかし、サポートは一度も利用していない。

研究者はMacか?Windowsか?

研究者同士でよく話題になるのが、研究者はMacを使うべきか?Windowsを使うべきか?というどうでも良い(けど好きな)議論である。結論から言うとどちらも使える、どちらも使うのが一番ということである。バイオインフォマティクスの方々、こだわりの方々には申し訳ないが、ごく一般的な生物学研究者ということでひとまずLinuxは除外させてもらいたい。

実はこの文書の85%はWindowsコンピューター上で書かれている。残りの15%はMac。そう自分は両刀使い(コンピューター的な意味で)なのである。さらに両方ともそれなりにディープに使い込んでいる。ということで、自分は数少ない両方の長所、短所を知っている人間(多分実際は結構いるんだろうが)ということで、生物学研究という視点からMacWindowsの長所短所を書いていきたい。


Windowsの長所

Windowsの長所は何と言ってもmajorityであること、それに尽きる。

最近の研究機器を制御するコンピューターは、ほとんどがWindowsである
付属ソフトもWindowsでしか使えないものも多く、Macのみでは対処できないことも多々ある。

マイクロソフトOfficeと相性が圧倒的に良い
これはこれで一つのトピックとして記事が書けそうなのだが、とにかく細かい操作がWindowsの方がやりやすいように作られている。ちなみに両OSにおいてOffice2016を使用している。

ほとんどの学会や研究会で設置のPCでズレなどが無くプレゼンが可能
学会などに「Macの方は各自持ち込みをお願いします」などと書かれていることも少なくない。私の場合、学会の時は常に何かしらのコンピューターを持ち歩いているので、コンピューターの持ち込み自体は苦にならないが、持ち込みは手続き、確認など色々と面倒である。

プレゼンの時にアダプタがいらないことが多い
プロジェクタとつなげる際に、Macの場合はアダプタが必須である。セミナーに呼ばれていって、アダプタを忘れたときの悲劇といったら...。Windowsの場合は大体OK。ただし最近の小さいPCにはHDMIしか接続端子の無いものもあり、プロジェクタが少し昔の物だったりすると直結できず。実は自分のWin PCがHDMIしかないため、結局HDMIVGAアダプタを買う羽目になった。

事務書類もWindowsで作られている多く、ズレない
研究者は何かと書類を書かなければいけないが、Macでたまにズレることがある。その場合はいちいち見た目をきれいにしなければいけないのだが、Windowsの場合は大体そのままいける = 時間の節約になる。

Windowsの短所

タッチパッドがイマイチ
ノートPCの話になるが、Macと比べるとタッチパッドでの操作が雲泥の差である。Macではトラックパッドとか言う(適当な知識)が、快適すぎる。

iPhoneiPadのとの連携がイマイチ
遊び用途ではなく、最近は結構小さなメモや写真をiPhoneでとることが多いのだが、そのデータ共有のスムーズさはやはりApple同士にはかなわない。もちろん、Evernoteなどを使うことによってWindowsともそれなりにデータを共有できているのだが、Macの気軽さにはかなわない。

Macの長所

見た目・存在感
何と言っても見た目。ドヤ感のすごさではMacの右に出るものはいない。特にノート型であればその圧倒的存在感はWindows PCでは全くかなわない。最近はゴールドなんて色も出てきており、ものすごく欲しい。

トラックパッド
Windowsの短所の項にも書いたが、とにかく快適。初めてMacBook Airを触ったときの直感で操作できる感動は忘れられない。複雑なマルチタッチも覚えれば、それはもう快適。思わず外付けのトラックパッドを買ってしまうレベル。

仮想マルチデスクトップ
実はWindows 10でも採用されているらしいのだが、Macは結構前から仮想マルチデスクトップを採用している。さらに、トラックパッドを使えば一瞬で違う仮想デスクトップへと移動できるため、実際の画面よりもはるかに広く使える。

バイオインフォマティクスに強い?場合も
ごく稀にMacでしか(Linuxを除外しているので)使用できないようなプログラムがある。自分のような中途半端研究者は先人が開拓したものを何とか使うことしかできないので、必然的にMacでないとダメな場面がある。

キーノート
Macユーザー御用達のプレゼンソフト。かっこいい。

Macユーザーと仲良くなれる
大半のMacユーザーにとってWindowsは敵である。そのMacユーザーとの距離を縮めることができる。

Macの短所

ソフトウェア
最近はMacで使えないソフトウェアが多い。共焦点顕微鏡などもそう。あと、OS更新によって過去の財産がばっさり切り捨てられることも。

周辺機器などとの相性
プリンタなんかは最近は全く問題ないんだが、ちょっと特殊な物になるとWinにしか対応していなかったりする。、

Officeがクソ
お願いだからWindowsと操作性を似せて欲しい。さらにクイックアクセスツールバーもなかったりと、細かいところがWindows版とくらべると不便かつ非効率。

アダプタが壊れやすいくせに高い
今までWindowsのノートPCのアダプタを買い換えたことなど無かったが、Macはうんともすんとも言わなくなり、結局買い換え。Amazonで正規のバルク品なるものを買ったが、それでも5000円程度。高すぎる。アダプタが壊れた人は自分の周りにも何人かいるので、特異的な現象ではないはず。

 

 

とまあこんなところだろうか。Macユーザーが増えているとはいっても、やはりminorityであることには変わりがない。裏技でMacに仮想あるいはBootcampでWindowsをのせるという技もあるのだが、そのメリットデメリットはまたそのうち。

ブログ開設

情報発信のために理系研究者はブログを開いた方が良いという話をどこかで読んだので、ブログを開設することに。多分、実名でやらないと効果は薄いのだろう。しかし、実名で書きたい放題書いて、叩かれることに耐えられるほどのメンタルは残念ながら持ち合わせていない。

ブログを書くことのメリットはいくつかあるらしいが、一番惹かれたのは、アウトプットすることによって自分の頭にも情報が残りやすい、ということである。他にも文章がうまくなる等々、色々と書いてあったのだが、正直自分にとってそれらのメリットはあまり感じない。日常的な文章がうまくなるために削る時間があるのであれば、研究費の申請書の書き方を磨きたいものだ。

メリットなどとドライなことを書いてみたが、実際のところは面白そうなこと、SNS等の連携を使いこなしてみたいと思ったことがブログを始める主な動機である。また最終的には流行らせてアフィリエイトプログラムで稼いでみたいという邪心もある。

ブログで面白そうだと思った理由は全く知らない人との交流が可能な点である。しかし、このはてなブログトラックバックというよくわからないがとても効果的なツールが使えないらしい。コメントで対応するしかないのか。

そしてSNSというかTwitterとの連携を使いこなし、うまく使い分けている人々を見て、このようなものに対応しなければ老いていくのではないかという恐怖感、そして逆に自分も使ってみたいという好奇心に惹かれてブログを開設した。ということで実験時間を削ってでも(冗談)色々使い方を学ぶ必要があるようである。問題点としてはTwitterのまともな使い方も知らないということである。RT?何それというTwitter初心者。この文章を投稿したら、早速Twitterのアカウントを作成する予定である。

そしてブログを開設するにあたって、理系研究者らしく色々と調べてみた。わかったことは、続けることがいかに困難か、ということである。ちょっと前に読んだブログでは、日記風のちょっとしたことを書いている人はブログを継続できない傾向があるとか。ブログを続けるコツ、なんてものもあるらしいのだが、正直ブログを継続することができない場合は、ブログにそこまでの価値が見いだせなかったという一言に尽きるであろう。

とりあえずは負担にならない程度に、楽しみつつ書いていきたいと思っている。こんなんじゃいつまでたってもアフィリエイトで儲けることはできなさそうだが。

それにしてもどうせ開設するのであれば、ネコの日である昨日にすればよかったと大後悔時代である。